2012年4月7日土曜日

なぜ理学療法士入門をつくったのか?~経験を共有する事で生まれる事~

まだまだ10本くらいしか書いてないのですが、「エピソード0」的な話をしてみたいと思います。
きっかけはfacebook作成中に

「なぜ「理学療法士入門」ってブログをつくったのか?
って発想からその理由を自分で考えてみたからです。
(もしよかったらfacebookもよろしくおねがいします。友達申請も大歓迎です。)

仕事はどこまでいっても目の前の相手の満足度​を追求していく事が第一。
ヒューマンビジネスであるリハビリは、直接目の前にいる相手に触れて
評価・治療・生活コーデ​ィネートしていく貴重な仕事。
だから担当するすべての患者さんに対して​責任がある。

そのために日々、治療技術の追求していく事と適切な評価から
正しくアプローチするリハビリをしていく​ために必要な考え方を探求する事は「内向きに」必要な事。

そして「外向き」に必要な事。
それは自分が経験した内容を「次世代」の​人へ最短距離ですすめるように、
同じ悩みを少しでも楽にクリアし​てもらえるようにつたえていく事。
(本当は経験しないとやっぱりわからないのが答えだとわかっている事です。だから臨床が第一だと思います。現場対応が8-9割を占めるんじゃないかとも今は思ってます。しかし、できる限り知っておく事、準備しておく事、具体的な場面を想定して捉えていく事は重要だと思ってます。)

またアウトプットする事で自身の考え方の整理にもなります。
だからこうやって情報提供する事はみてくれる人も書いている僕自身にも有益だと思ってます。

その自分の経験がみんなの経験として、シェア​できたらいいのではないかと思ったからです。
そしてそれがfacebook/twitter/mixiの考え方だと思います。

「インターネット上にもう一人の自分をつくって発信していく。」

MSWの親友と話してピンときた一言でした。
(新人医療ソーシャルワーカー(MSW)見聞録(http://wish0517.blogspot.jp/)もぜひ!)

こんな事を書いているけれども、実際はまだまだです。
それは僕が未熟だからで​す。もっとそれでもなお!真剣に挑戦できていないからです。
でも、その自分も受け入れてます。できなかった時は、まいっか!っ​て思ってます笑。
ただそのままにしないように、次はどうしよう。できる方法を検討します。

言うは易し。行うは難し。まだまだ実践中です。

追伸:
一般向けに、この理学療法の良さと必要性をわかりやすく伝えるブログも作成します。

また自分の考えに至るまでの経緯とその時に出会った書籍、人との会話​、会社経営者のドキュメント、
また今後新たに出会う人々から教えて​もらったピンと来た一言をupしていき、
「リーダーシップとは何か?」も具体的に考えてみます。

2012年4月1日日曜日

自分で座れない~脳卒中でマヒが重度の場合~治療編~

やっとこれをかけるタイミングになりました。
お待たせしました!!!・・・・・

あ。待ってないですね。勘違いしてすいません。
何かの治療の足しになれば幸いです。はい。

治療はその人によって異なるので一概には言えないですが、
「初期評価」編で書いた時の患者さんを想定して話をすすめます。
o.被殻出血
1.意識状態:クリア。年齢もクリアだがDMあり。
2.Br.Stage:下肢Br.stage Ⅱ-1 健側筋力 5レベル
3.座位バランス:手で支えれば静的保持可
4.筋緊張・腱反射・クローヌス
  安静時でかなりトーンが高く、クローヌスも膝・足ともに著明
5.ROM・深部感覚
 ankle df 0(passive) SLR 45°
 深部感覚は重度鈍磨  
6.寝返り動作:上肢介助して中介助

まず考える事は出血なので血腫がひけば改善早いかなと考えます。
感覚としてですが、やはり梗塞よりは出血の方が直りが早い印象があります。
既往にDMがある事を考慮するとやや疲れやすいだろうなと想定します。
また訓練を考える時、筋緊張を増悪させないように麻痺促通exを考慮する事、
深部感覚障害があるので、視覚的なフィードバックを鏡を用いて行う事、
寝返り時に上肢を忘れるので亜脱臼しないように注意していきます。

その中で訓練メニューとしては
麻痺促通ex・寝返りex・端坐位exを体力にあわせて10回を目安に実施します。

麻痺促通exでは徒手で内転と股屈曲だけを実施しました。理由は徒手exにて筋緊張があがってきたからです。途中から内転exでもトーンupしてきたので股屈曲のみを実施していき、
動作訓練を通しての筋力増強に切り替えました。

ROMexでは足背屈・SLRexを30秒以上かけて筋が緩むのを待ちます。
Ⅰb抑制の生理現象を期待しているからです。そして終わる際にはゆっくりと戻します。
クイックな刺激は筋緊張を誘発してしまうからです。意外と重要だと思っています。

寝返りexでは端座位バランスの向上を目的に実施します。
寝返りをくりかえす事で体幹の協調性をあげていきたいからです。

適宜休憩をいれながら、次に端座位exを実施。その際は鏡を前に用意しています。
膝周囲もハンドリングでサポートしたりと適宜assistを加えていきます。
その時のupしてくる反応によりますが、
静的保持→外乱ex→動的バランスex(体幹を前傾する訓練:最初はassist→徐々にactiveへ)と
徐々にレベルupしていきます。

その後、端座位exにて外乱にて保持できるようになってきた所で立位exを実施します。
特にこの患者さんは立位になるとgastroの筋トーンがあがってきてしまい、
立位バランスに大きく影響をだしたため、AFO装具で抑制をかけながら実施しました。

筋緊張の考え方としては、その筋緊張が動作上での阻害要因になる場合は考慮にいれますが
ただ臥床位にて筋緊張が高くてもあまり気にしていません。

この場合は最初は静的保持がやっとですが、あえてそこから体幹と患側下肢を全介助してでも
手すり把持してもらい、腱側の足をあげて、患側荷重exを実施していきます。

何かしらの感覚フィードバック(振動感覚・荷重感覚etc)を促通していく事で、
新しい身体の状態を把握してもらい、要領を得てほしいからです。

その訓練をつづけていき、軽介助になってきた所で歩行訓練に入りました。
(本当は全介助でもknee Braceつけてでもやりますが、この方は80kg以上あったので
 安全面を配慮しました。)

歩行訓練も最初は1往復から。徐々1往復×3セット。3往復×3セットと漸増的にあげます。
そのタイミングですが、やはり訓練時間は限られているので、どの訓練に重きを置くのかは
その人の状態によります。
寝返り・起き上がり・トランスファーは軽介助まで到達していたら歩行量をどんどん増やします。
起居動作ができていないのに歩行訓練に時間をかけるのは効率的じゃないと思ってます。



今回は訓練の中身を考慮していきました。
やり方・考え方は人それぞれです。どんな方法でもいいと思います。
ただ、いつも心にとめる事は

本人とその家族が望むゴールを最大限に考慮していく事であり、
その目標から逆算して考えていく事。

歩きたい。その目標は到達可能なのか?現実的か?現実可能だろう。でも。。。。

3カ月かかるな。そう判断したら、
1か月でどこまでできるようにしていこう。
1週間でじゃあここまでできるようになってほしい。

だとしたら、今日1日のリハビリで

ぼくはどこまで訓練時間の作り方と訓練「内容にこだわってリハビリしていけるんだろうか。

自然回復があるので、どんな内容でも改善するとは思いますが、
やっぱり自信を持って、いいものを提供したい。
そんなこだわり、プライドを持って仕事したいなっていつも思います。

2012年3月21日水曜日

なぜもとのADLは歩行器歩行だったのか?~SOAPにストーリーを、カルテをみるすべての人が共通できる情報を~

だんだん副題が長くなってきました。(笑)
そして当初の企画であった、できる限りシンプルに簡単にから逸脱している感もありますが。。。
短いけど、内容のあるものを適宜更新します。
今回は特に概念的です。わかりにくいとは思いますが、うまくキャッチしてくれたら幸いです。

今回はパーキンソン患者さんが転子部骨折をした際に
初期評価から今後の予後を含めてどのように推測し、訓練するものなのかを考えます。
Oで何の情報をとるのか(今後評価する項目は更新)は人によってまちまちですが、
Aを書く時、何がこの人の訓練の阻害要因になっているのかを正確につかむ事が重要です。

パーキンソン症状においてはPTではどうしようもありません。
on-off現象があるなら訓練時間を調整する事は考慮します。

運動時や荷重による痛みなら、病棟にお願いして坐薬などの投薬コントロールをお願いします。
同じ痛みでもOA(変形性関節症)などによる慢性的なものはしょうがないと思います。
我慢できる範囲でやってもらいます。
ポイントはope後の急性痛はできる限りコントロールしていきたいという事です。(※)

評価ではDisabilityができない理由はImpairmentレベルのここが原因だと考えます。
訓練ではImpairmentレベルでここが改善されてきてからDisabilityがこのように変わった。
だから今後の経過としてはどうなっていくだろうと予測をかく。
その記録に根拠にストーリー、つまりつながりがなければ伝わりません。

訓練がスムーズにすすむ人ならいい。そんなに考えなくても良くなる人ももちろんいます。
しかしスムーズにすすまない場合、
何が一番じゃましているのか。そして「それはPTがアプローチできるものなのか?の考えを記録に
反映させてください。

その意味で初期評価はやはりかなり重要です。
Aで答えがうまく捉えられない事もしばしばあります。
それは日々の訓練の中で適宜修正していきます。
Aでその捉えた変化を、自分の思考を端的に書いていきます。
Disabilityの原因となっている1番手、2番手、3番手をきめる。そう決めた根拠を記載する。
その中で対処できる事に着目し、PTが関われる事はどれか?それにこだわって訓練していく。

先輩達によく言われます。
「評価して気づけない、わかっていないならしょうがない。でもわかっているのにやらないのは問題だ。
改善する努力をせずにリハを実施している事になる。リハで悪くしている可能性だってあるよ。」と。

何となくよくなる場合もある。でも限りなく何でよくなったのか?を経過を追って評価していく事は
医療としてのリハビリの価値を高めていく事にもつながり、
まわりのスタッフに納得してもらえる材料になり、
自分自身が自分のリハビリに自信と実績を持てる結果につながると思います。


(※)急性時、投薬コントロールをしても痛みがでる場合(face scaleで2/5以上)であれば、
訓練をやめるわけではなく、痛みがでない訓練を考慮します。
なぜなら疼痛コントロールした上でまだ痛いというのはかなりの痛みです。
まず自分なら絶対にやりたくない。(笑)
最大の理由は痛みが慢性化してしまう事を避けたい、痛みがでる訓練を実施してリハびりのモチベーションを下げたくない、痛みが「記憶に残る」のを避けたいという理由があります。

2012年3月9日金曜日

THAはプロトコールで3週間。だったらリハにもプロトコールがあってもいい。でも大事なのはプロトコールじゃない。

少しずつ浸透してきていて、多くの方に時間をつくっていただき、みていただけているようです。
本当にうれしい。ありがとうございます。これからも自分の感じる臨床を文字にして伝えていきます。

今回はTHAのリハビリ訓練の進め方です。
当院では術前評価を行います。
その後、3週間をかけて杖歩行あるいは独歩を目標に訓練を行います。

人によりけりではありますが、
POD1 assist/activeにて股屈伸ROMexにて股関節のボディーイメージup
     立位訓練(荷重感覚の促通)
土日休みをはさんで。。。。。

POD4 平行棒3往復 
     activeでの股屈伸ROMex・assistでの股外転ex継続・
POD5 平行棒3往復×3 患者さんに荷重痛がなければ歩行器40m
POD6 平行棒5往復×2 歩行器歩行 120m×2 
     側臥位での股外転exを開始。(assist or active)
POD7 歩行器歩行 200m×2
POD8 歩行器歩行200m×2 平行棒片手で実施

とすすめていきます。
POD7で歩行器を200mすすめていくのは病棟フロアが当院は200mだからです。

土日病棟で歩行器歩行を実施してもらう。
次の週からは歩行器は実施せず、
POD11 平行棒片手歩行5往復×2 杖歩行40m
POD12 杖歩行40m×3
POD13 杖歩行120m×2
POD14 杖歩行200m×2
POD15 階段昇降1往復開始

次の土日で病棟で杖歩行を開始してもらう。(プロトコール通り)

POD18 杖歩行・階段昇降3往復・脱臼肢位の指導開始
POD19 痛みなければ平行棒でフリー歩行・応用杖歩行400m(階段昇降含む)・脱臼肢位の指導
POD20-21 本人から困っている点を改めてチェック。退院。

頭の中にはこのイメージがあります。
THAの人はその日の状態がいいからといって進めすぎないようにしています。
理由は痛みと腫れをださなければ勝手によくなるからです。
もし訓練の次の日に痛みの訴えがある場合はその日は無理にすすめず同じ種類と量で行っています。

ただどんなに同じ疾患であっても必ず話を聞いて、手で感じる反応、本人の言葉の反応を
ちゃんと聞くようにしてます。より聞けばきくほど、触れば触るほど、
患者さんは楽になります。セラピストも必要な訓練をしぼれます。お互いに気持ちよくできます。
まわりのスタッフが安心して仕事を任せてくれます。

自分の仕事に一定の「基準」を設ける事で、自分の仕事を客観的にとらえて余裕をもって、
患者さんに向かえるようになってきたなと実感しながらよりいいものを提供できたらといつも思ってます。

2012年3月5日月曜日

歩行練習~見守りをはずすのはどのタイミング?~

2週間ぶりです。
これからはどんな些細な内容でも少しずつ配信していきます。
治療編はまた次回にします。

訓練場面にて歩行訓練中に
「じゃあ自分で残り(訓練室を)3周しましょう!」と
声をかける事があると思います。

ではそのタイミングをいったいどこで決めているのか?

カットオフとして使用しているのは10m歩行スピードです。
基準に
10秒以内:屋外自立
20秒以内:屋内自立

があるので20秒をきった時、運動量をこなしたい時は自主練習として上記声をかけます。

20-30秒のラインが一番悩む所でして。。。。
そのスピードでしか歩けないほど、不安定さが残っているため、
ぼくはこの場合は運動量をこなしてほしい場合は平行棒にて自立歩行してもらっています。
そして歩行器or杖歩行は少量にしぼって必ず見守りをするようにしています。

本当はマンツーマンですべての訓練に見守り・介助につけば一番いいと思います。
しかし担当人数が20人を超えてくるような職場ではそれは厳しいと思います。
できる限りの安全配慮の中で、その人に必要な運動の質の向上のために、運動持久upのために
ある一定の基準を設けておくのは担当するPTとして必要かと思います。

もちろん認知症がある、安全配慮が乏しい、パーキンソンなどの基礎疾患が合併している場合は
基準の限りではないですが、自分の担当する人がみんなが満足してもらえるようなリハビリを
提供したいと望むのであれば、できる限り計画的に効率的にどうしたら「お互いに」取り組めるのかを
日々考えていく事が大事になるかなと思います。

追伸:今後は今まで書いた分も含めて、なぜその考えに至ったのか。
    参考にした文献もあわせて載せていきます。またみてやってください。

2012年2月16日木曜日

自分で座れない~脳卒中でマヒが重度の場合~初期評価編~

今回は、脳卒中の方で重度麻痺を呈している方の初期評価とその予後、
本人・家族のニーズが「歩きたい」「歩けるようになってほしい」場合を想定して、
評価項目から検討します。

各週で行っている勉強会で
「どうやって初期評価をして、治療を行っているの?」との質問から端を発しています。
なるべく簡単に。

0.電子カルテで情報をとる
 年齢→やはり年齢が若いほうが改善が早いです。
 既往歴→基礎疾患や生活習慣を確認。リスク管理や運動負荷を考慮できる。
 CT・MRI画像→出血や梗塞巣の大きさ・部位を確認。
        運動機能や高次脳機能障害がでるだろう事を予想するため。

車いすではじめて来室した来た時を想定しています。
以下の手順でおおむねすすめていきます。(あくまでも参考です。)

1.意識状態・コミュニケーション(車いす上)
 JCS/EVMの両方で表記。訓練従命が入るかどうかをチェック。
 やはり意識がクリアの方が改善は早い。
 血圧もあわせてチェック。
2.Br.Stage・健側筋力(車いす上)
 上肢はOTに確認。下肢機能は股屈曲できるかを確認。(下肢Ⅲより上か、下かを判断。)
 できない場合、重度と考えて、健側筋力を測定。
 座位でできる股屈曲、膝伸展、足背屈をチェック。
 MMT 4以上であれば、トランスファーは軽~中介助と想定。

3.トランスファー能力・坐位バランス
 1.2で総合判断して、介助量を想定。はじめての時は全介助する場合もあり。
 そのまま端座位ex実施。静的保持できるか、外乱刺激に保持できるか、
 動的に動けるのかをチェック。
 静的保持ができない(座れない)と判断したが、背臥位になる際は全介助する。
 (体幹コントロールがとれていないため)

4.筋緊張・腱反射・クローヌス
 背臥位にて触って左右差を確認して緊張の違いをチェック。
 そのまま表在感覚を確認。
 いつも「違いありますか?いい方がが10なら悪い方はどれくらいですか?」と聞きます。

5.ROM・深部感覚
 ROMにてSLRと足背屈を確認。その際にも筋のつっぱり感がでるかをチェック。
 (被動性(動かされた事)による緊張の亢進があるのかないのか)
 その際に股・膝・足それぞれに位置覚をチェック。
(例:股関節の場合:閉眼してもらい、SLRにて上下に5回程度
   他動的に動かして答えてもらう。)
8.再びBr.stageⅡor失調検査
 レイミステ反応か、activeでできるのかをチェック。

9.寝返り動作・無視or身体失認あるかの高次脳チェック
 介助量をチェック。
 その際、上下肢を意識して介助できるのかどうかで高次脳障害をみます。

10.訓練
麻痺促通ex・寝返りex・端坐位exを5-10回を目安に実施。
その時に適宜判断。
訓練終了後の血圧をチェック。
sBPが安静時20-30mmHg以上upまたは「疲れた。」などの自覚症状を聞いて終了。

この流れで30-40分。休憩を含めながら行っています。

この流れで本人の運動機能の状態を把握する事は「必要」ですが、
大切なのはこのやり方とか技術ではないと思っています。

大事な事はいかに本人に疲れさせないように楽にできる事に配慮する事であり、
セラピスト自身が余裕を持って理学療法に取り組む事ができ、
何より患者さんの気持ちに触れる時間をしっかりとつくれるになる事、
お互いを知り、信頼をつくりあえる事に楽しみや喜びを持ってほしい、
自分自身も持っていきたいと切に思ってます。

次回は治療編を考えていきます。

2012年2月11日土曜日

リハビリでの運動負荷の方法~廃用・ope後・認知症の場合~

訓練中に気にして行う事。訓練の導入の仕方を考えます。

基本はやはり評価に基づいた治療です。
患者さんの「できる」とセラピストが思っている「できる」の評価がずれてしまうと、
患者さんはただ疲れてるだけ。僕自身も「あれ~。できるはず。。。。。」と
適切な評価ができなかったために、無理無理「ただやる」だけに。
新人の時、すごく悩みました。

この評価から決定する方法が臨床経験を踏まないとわからない難しさと面白さだと思います。つまり訓練の難易度の設定を考える事が必要。
大事な事は適切な評価のもと、患者さんに達成感、つまり「できたね!」と
成功体験を持ってもらえる事をこころがけます。
自分の良くなっているに気づいてもらえるようにほめる。
できる限り具体的にほめます。その事を本人に気付いてもらう事が大切だと思います。

またセラピストとしては、動作能力と本人の気持ちのいい反応が引き出せたなら
その時、本当に心から一緒に喜べます。少しでも違和感、ズレを感じたらすぐに修正(再評価、訓練方法の変更)をするようにします。
(セラピストの介助・ポジション、適切な声かけ、ジェスチャーは後述。)
今回はその時のステップアップの方法を簡潔に考えます。

・廃用による筋力低下の場合
 筋力MMT3以下の場合、個別に筋力増強を行う。
Upの仕方は背臥位にて徒手抵抗で10回実施。
イメージはその人の最大筋力の50-60%で行う。
(特に股屈曲・外転筋である腸腰筋・中殿筋が落ちやすい)
その後、持久力upの目的でactiveにて30回実施。
それも実施できるようになったら抗重力位にてactiveに運動。
ここまでできれば3+レベルに到達できているので、個別筋力増強をやめて、
抗重力運動としての立ち座り・ハーフスクワット・カーフレイズを10回ずつ実施。
こなせてきたら30回実施。それも可能になれば踏み台昇降exにて筋力増強。
その時点で歩行は到達できるレベルになっているので徐々に歩行距離upもはかります。
訓練の終了基準は「ちょっときつい」運動。Borg Scale 12-13をこころがけます。

イメージは10回程度こなせる質の向上(筋力up)と
30回はこなせる「量」の向上(筋持久力up)を狙っています。

・術後疼痛を伴う場合(骨折や人工関節後の場合を想定)
 痛いのはNGと考えています。Face scaleで1前後までです。
しかしそれは実施しないと言う意味ではないです。
術後で痛いのはもちろんなので、運動時、荷重時のf.sが 3以上であれば
坐薬での疼痛コントロールを病棟にお願いしてます。
それでもf.s3以上であれば患部に対するその幹部へのアプローチは時期尚早と考え、
痛みのでないようにアプローチを変える、
やり方・運動量を変えて、筋力増強を多めに行います。

・認知症が重度で訓練従命が入らない場合
 指示が入らない場合、動作訓練を通しての筋力増強を行います。
立ち座り・横歩き・歩行が中心になりますが、
少し介助が多くなったとしても誘導して歩行訓練等を行います。
終了後は、自覚症状が聞けないので表情やバイタルサインなどの
他覚症状で全身状態をチェックしています。


どの訓練場面においても必ずタッチするようにします。
痛みの場合、どこが痛いのか、何をすると痛いのかを話してもらい、
熱感の度合いも含めて触りながら教えてもらいたいからです。
筋力増強に関しても狙った所が鍛えられているのかを触って確認します。
なので30回行う時は最初の2,3回は必ずチェックします。
効果的な訓練をしてほしいからです。

まだまだ半人前ですべてを実行できているとは思っていません。
しかし患者さんが少しでも楽に、リハビリした事が実感を伴って
動きと気持ちに反映してくれればといつも思ってます。